Voltage-gated calcium channel (VGCC) とは、電位依存性に細胞内にカルシウムを流入させるチャネルである。α1 subunitにさまざまな種類があり、サブタイプ毎で機能は多様である。これにより、特定の神経細胞での特異的な機能をもたらしている。カルシウムチャネルは、脳機能にとって大切であり、その異常は、pain, epilepsy, migraineやataciaなど様々な疾患をもたらす。このReviewでは、VGCCの機能、生理学、病態学について総論する。
Introduction
神経細胞の電気的活動は、さまざまな種類の電位依存性・リガンド依存性のイオンチャネル(カリウム・ナトリウム・カルシウム)によっている。カルシウムイオンだけ、電位発生だけでなく、細胞内シグナリングの変化ももたらす。通常の静止状態では、カルシウムをbufferする分子や、小胞体内に隔離することで100 nMのオーダーで維持されている。VDCCが開くと、局所的にmMの濃度にまでカルシウムが増加する。この局所での増加は、カルシウム依存性のプロセスを活性化する; 転写、神経伝達物質の放出、神経成長、カルシウム依存性酵素の活性化(ex: CaMKII, PKC)。一方で、長期的な細胞内カルシウム濃度は毒性があり、電位依存性カルシウムチャネルや透過性チャネルは、細胞膜周辺で、シグナリングや流入・排出のコントロールで狭い枠内で制御されている。これらの制御不全は、さまざまな神経疾患の原因となっている。たとえば、てんかん・偏頭痛そして慢性痛の原因として。それゆえ、電位依存性カルシウムチャネルは、薬理学的治療の重要なターゲットとなる。中枢神経、末梢神経における生理学的・病理学的機能を紹介する。
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